「え?」
あまりにあっさりと責め苦から解放され、思わず頓狂な声が漏れた。
「お楽しみはお楽しみはホテルに着いてからでしょ。此処では少しスリルを楽しむだけ。興奮したでしょ?」
上目遣いで囁く彼女に、私は首を縦に振った。
「ホテルに着いたら、そのエッチな乳首、沢山可愛がってあげるから」
それだけ言うと、彼女はピンと乳首を指で弾いた。
「凄く硬くなってる…ホテルに着くまで、いやらしい乳首をみんなに見られちゃうね」
好色そうな目で、彼女は私の乳首をじろじろと見回した。
ものの数分とはいえ、激しい責め苦に晒されたそこは、私の胸元に二つの山を作り出していた。
誰が見ても淫らで、卑猥な乳首だ。
彼女は私の手を引くと、非常階段を出た。快感に浸る暇もない。
エレベータを待つラフな格好の若い母親の一団を横切る。
奔放に動き回る我が子を諌める彼女らも、谷間が丸見えだったり、タンクトップから乳房が今にもこぼれそうだ。
そんな淫らな母親たちをチラチラと見ていると、美奈が強く手を引いて先を促した。
冷房の利いたデパートを出ると、夏の日差しがジリジリと肌を焼いた。
デパート前で信号待ちをし、横断歩道を渡り、商店街に入る頃には、じっとりと汗をかいて肌が透け始めていた。
「シャツが透けてきたね。このままだと乳首も透け透けになっちゃうね」
面白そうに美奈が呟く。
彼女の言葉に返答しあぐねていると、前方から女子高生の一団が歩いてきた。
咄嗟に私は背中を丸め、突起を目立たなくさせようとした。
が、彼女はそれを許さなかった。
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