出会い系サイトで知り合った熟女に声を上げてしまうまで感じさせられてしまったエッチな体験談。
その女性と出会ったのは、夏の暑いお昼前のことだった。
私は東京某区N駅近くのデパート入口で、その女性を待った。
待ち合わせの時間は、午前11時。
現在、午前10時40分。
サイトのメールと、携帯電話の時計とを見比べながら、そわそわと辺りを見回す。
出会い系サイトを利用して女性と会うのは、初めてでは無かった。
だが、やり取りを重ね、会う約束を取り付け、実際に会う当日となると、期待と不安が入り混じった、妙な感覚に陥る。
この感覚は、何度出会いを重ねても拭えるものではない。
「そろそろ移動するか」
待ち合わせの時間まで残り10分を切った頃、私はデパートの中に入った。
店内は客と店員の声が飛び交い、賑やかな音楽が流れている。
頭上を行き交う喧騒を掻い潜り、指定された場所へ向かう。
1階のエレベータ乗り場の脇にある、非常階段。
そこが彼女との待ち合わせ場所だった。
私は階段の入り口まで来ると、壁に凭れ掛って腕時計を見遣った。
あと8分。
緊張のあまり、そわそわする。N駅に向かう旨のメールがあったきり、彼女から連絡は来ていない。騙されたのか…それとも遅れそうなのか。
期待と不安に胸を高鳴らせながら、まだ見ぬ”今日の相手”を待つ。
彼女が現れたのは、11時5分前だった。
「あの…史彦さんですか?」
不意に声を掛けられ、声の主の方を振り返った。
「はい、そうです。貴方は…」
「美奈です。はじめまして」
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