メールには私を待っていたらしきことが記されていたため、私は家に帰ったことを彼女に知らせるために電話をしたのですが、彼女に繋がることはありませんでした。
起床後にスマホをチェックするのが私の日課。
すると「終電に乗っていたため連絡が遅くなりました」と彼女からメールが届いており、またしても、彼女と話すキッカケを掴み損ねてしまいました。
翌日から数日間は地方へ出張。
出張から戻った日は自宅に直帰出来たのですが、私は出張中ずっと彼女のことが気になっておりライブハウスへ行くと、若者に声を掛けてチケットを販売している彼女を発見。
声を掛けられた若者は迷惑そうにしているのですが、彼女は1人1人に頭を下げてチケットを販売していました。
気の毒に思えた私は彼女に声を掛けると「この前はすいませんでした」
どうやら彼女は私に怒られると思ったらしいのですが、私が「チケット2枚で幾ら」と聞くと、彼女、「2000円です」
チケットを見ると1枚1500円。
私は彼女に3000円を渡すと、彼女「1000円は私が負担しますから」
彼女は売れないチケットをさばくために、1枚500円を自己負担していました。
その日も最後までライブを見たのですが、出ているバンドはいずれも無名ばかり。
自腹を切ってまで応援する価値があるとは私には思えませんでした。
ライブが終わり後片付けをしているのは、スタッフジャンパーを着た彼女だけ。
不憫に思えた彼女に「この後、食事に行ける?」と声を掛けると、「まだ1時間掛かるけど良いですか?」。
私は彼女を待っている間。
ライブハウスの外や中をウロウロしていたのですが、彼女を手伝う者は誰1人いませんでした。
1時間後に現れたのは奇抜な洋服を着ている彼女。
しかし、その日の彼女はメイクが控え目。
そのことを彼女に指摘すると、「〇〇(私のこと)さん、私のようなタイプ苦手でしょ」。
その一言で彼女のことが愛しく思えた私は彼女と頻繁に連絡を取り合うようになり、会うのは決まってライブ後、ライブがあるのは週に1度、他の日の彼女はアルバイトをしていました。
バイト先での彼女はノーメイク。
その様を私に見られて彼女は照れており、更に愛しく思えた私は彼女をデートに誘うことにしたのですが、デートの日とライブの日は同じ、傷付きたくなかった私は「来られたらで良いんだよ」と曖昧な誘いしか出来ませんでした。
天秤に掛けられていることに気付いている彼女。
私は約束の時間に待っていたのですが、彼女が来ることはなく、ライブハウスへ見に行くと彼女は若者達にチケットを販売していました。
私に気付いた彼女が私にチケットを差し出したため、お金を支払うのにサイフを取り出そうとすると「お金はいらないから」。
チケット1枚売るのに彼女の自己負担は500円。
500円なら30分働けば稼ぐことが出来ますが、チケット代を全く受け取らないとなると、彼女を1時間30分もタダ働きさせるようなもの、私はどうしても彼女にお金を受け取って欲しかったのですが、彼女は頑として受け取らず「裏に書いてあるから」。
チケットの裏には住所が書かれており、その住所をスマホで検索するとアパート。
私はライブが終わる彼女を待ち、2人で終電に乗ると、向かっているのはチケット裏に書かれた住所の方向。
終電は満員のため電車内で彼女と話すことは出来ませんでした。
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