夫とは見合い結婚を得て結婚生活の3年目。
完全なセックスレス…
その理由は、夫にあるのですが…
彼は淡白な性格をしており、セックスとは、子供を作るための行為だとか…
それも一理。
でも、夫婦関係においてのセックスとはただそれだけではないですよね…
夫婦関係においてのセックスとは…
愛情を確認しあうための行為であるとも言えます…
でも夫には通用しない考え方なのです。
諦めているあたしは、というと彼ひとりを愛することは諦めて…
あとは他の男と遊ぶことに。。。
他の男って…どうやって男を選ぶのか?と考えたところ…
手段がなくて出会い系へ。
絶対に秘密にしていた。
出会い系サイトで出会った異性と体の関係を結び…
そして二度目も会うことに…二度目のデートではホテルへ誘われてそのままベットイン。
不貞行為。
夫を裏切ったことへの罪悪感や背徳感などは全くなかった。
背徳感…
人を裏切っていることへの後ろめたい感情の事…
「シャワー浴びてきたら?」
女とホテルを利用することには随分と慣れている風なそぶりを見せた。
「うん…」
ストレスを感じることもなく、まるで以前からの知り合いのように、シャワールームへと向かい、ひとりで浴びた。
このとき、浴室にはただひとりきりでいるのに、誰かに覗かれているような気分に…
なんっていうのか…恥じらいをこの時から感じていた。
「はあ…」
瞳は自分自身の体を上から下まで眺めてみた。
胸にも脚の長さにもまるで、自信がなかった…
特に乳首は外側を向いていて、とても恥ずかしいと思っていたし、他人と比べても誇れるものではなかった…
水滴が体を打つ。
「はあ…そろそろ出よう…」
コンプレックスと向き合うのもいい加減にしてから、部屋へ戻った。
彼は何をしているのかというと、彼はビールを飲みながら、ホテルの部屋のベットに腰をかけていた。
「お先にありがとう。」
そう伝えた。
「ああ…」
と言いながらも彼はシャワーを浴びにゆく。
そうしてあたしは何を思ったのか、シャワールームへと戻った。
母性がズキズキと、刺激されたのだろうか…
シャワールームへと向かっていた。
男は確かにひとりでシャワーを浴びている。
そこに向かって、ぎゅうと、抱きついた。
あたしとは違う筋肉質の体の感触はとても気持ちがいい…
彼もそう感じてくれているかしら…
小さめの胸をキュウっと彼の背に押し付けてみたところ…
振り向いて抱きしめてくれた。
ああ、女にとっての喜びの瞬間とはこんな瞬間にあるような気がして、時間が停止したように感じた。