志保さんと出会ったのは3年前。
最悪な男に「不感症」と捨てられたばかりの私が、吸い寄せられるように入ったレズビアンバー。
そこで彼女は、私のトラウマを甘い指先で溶かしてくれました。
「莉緒(りお)ちゃん、それはセックスじゃないわ。本当の悦びを教えてあげる」
志保さんの柔らかな唇、全身を舐めとるような舌、そして男とは比較にならないほど優しく、時に激しく奥を突く黒い張り型の衝撃。
私は志保さんの腕の中で、初めて女としての命を吹き込まれたのです。
志保さんが突然姿を消してから2年半。就職先の新人歓迎会で、私は部長の自宅に招かれました。
「いらっしゃい。主人がいつもお世話になっています」
玄関で迎えてくれた部長夫人の顔を見て、私は呼吸を忘れました。
「志保……さん?」
声に出そうになるのを必死で飲み込みました。
そこにいたのは、清楚な着こなしで微笑む部長夫人、由紀(ゆき)さん。
私に指を這わせ、蜜を啜り上げた、あの志保さんその人だったのです。
私たちは他人のふりを突き通しましたが、駅まで送り届けてくれた彼女の車に二人きりになった瞬間、沈黙は悲鳴のような情熱に変わりました。
「……莉緒ちゃん、ごめんなさい……っ!」
「由紀さん……っ、志保さん……っ、どうしてっ……!」
重なる唇。2年半の空白を埋めるように、互いの唾液を貪り、舌を絡ませ合う。
私たちはそのまま、吸い込まれるようにホテルへと向かいました。
部屋に入り、ドアが閉まった瞬間に私たちは剥き出しになりました。
「あ、んっ! 由紀さん……っ。部長夫人になっても、……ここ、こんなに熱いのねっ!」
「莉緒ちゃんこそ……っ。誰にも抱かせなかったなんて……。私、……責任取らなきゃね……っ」
由紀さんの舌が、かつてのように私の耳元からうなじを這い、胸の突起を激しく転がします。
「あ、あぁっ! それ、……志保さんの……っ、由紀さんの舌っ! ぁあぁぁ、いいっ!!」
ベッドに倒れ込み、お互いの秘所を晒し合う。
「じゅぷ……ちゅぱ……っ。莉緒ちゃんの蜜、……懐かしいわ……っ」
「んっ……ふぁ……っ、由紀さんのも、……溢れてる。……私、……飲み干したい……っ!」
私たちは互いの愛液を啜り合い、狂ったように腰を浮かせました。
何度も、何度も絶頂を繰り返し、シーツを蜜で汚していく。
由紀さんは再び黒い「張り型」を手に取り、妖しく微笑みました。
「……莉緒ちゃん。私をこんな風にした責任、今夜はたっぷり取らせてあげる」
「あ……っ! ゆ、由紀さん……っ! ああぁぁーーーっ!!」
圧倒的な質量が私の中を埋め尽くし、部長との生活では決して見せないであろう、淫らな声を上げる由紀さん。
その背徳感に、私は気が狂うほどの快楽を覚えました。
一度は「家庭を壊したくない」と突き放されかけましたが、私の涙に負けた由紀さんは、その場で部長に電話を入れました。
「あなた、莉緒ちゃんと盛り上がりすぎて……今夜は彼女の家に泊めてもらうわね」
部長の許可を得た私たちは、私のアパートで再び獣のように絡み合いました。
「んっ、はぁっ! 由紀さん……っ、部長には内緒の……っ、私たちだけのセックス……っ!」
「あ、あんっ! 莉緒ちゃん……っ、そこっ! 奥……っ、激しく掻き回してぇぇ!!」
朝まで、お風呂で、そしてまたベッドで。
私たちは互いの肌を、匂いを、すべてを記憶に刻み込むように愛し合いました。
「……おはよう、莉緒ちゃん」
目が覚めると、隣には志保さん……いいえ、愛しい由紀さんの顔がありました。
「おはよう、由紀さん。……起きたばかりだけど、……また、していいですか?」
「ふふっ、本当にエッチね。……いいわよ、たっぷり可愛がってあげる」
私は彼女に覆いかぶさり、再び甘い朝の情事に耽りました。
部長の部下と、その妻。
志保という偽名で始まった恋は、由紀という実名で、より深く、より淫らに、私たちの人生を侵食し始めたのです。
