これは、私が専門学校に通っていた頃の話です。
私は自分でお金を払って学校に通っていたので、いつもアルバイトで時間に追われていました。
家に帰ってもご飯が無いことが多く、出会い系で知り合った人に食事に連れて行ってもらうことがほとんどでした。
「このアプリで人に会うの、初めてで…。最初はご飯デートだけでもいいですか?…っと、送信!」
いつもこんな事を相手に送っては、ご飯をご馳走してもらい、少し遊んだ後ブロック、一回きりの『初めてのデート』を繰り返していました。
何人…何十人目だったか、かなり年上の人が多かったデート相手に、珍しく年の近い好みのイケメンが来ました。
『よっしゃ当たりだわ!』と思いながら合流し、いつもの通り、相手にお任せのデートコース。
「俺、料理得意なの前に話したよね?」
「うん、前に言ってましたね。たしか、洋食が得意でしたよね。」
「そうそう、だからご飯なんだけどさ、お店に行くんじゃなくて、俺が作っていい?」
「ほんとですか??わぁ、楽しみです!」
そのまま買い物に行き、ご飯をご馳走してもらいました。
「オムライスなんて、本当にこんな簡単なものでよかったの?」
「はい!だって、私オムライス大好きですもん!」
「そっか、ならよかった」
「ご馳走さまでした!美味しかったです」
それからしばらく2人でソファに座ってテレビを見たり、お喋りをしたりして過ごしました。
「時間、大丈夫?」
「あ、こんな時間、長い事お邪魔しちゃってごめんなさい。もう帰りますね」
「まって、もう少しだけ」
「じゃあもうちょっとだけ」
「ねぇ、俺、ずっと我慢してたんだけどさ」
「え、何?」
「キスしたい」
何かを言う前に抱きしめられ、キスをされました。
久しぶりの『大人のキス』に抗えず、比較的体の小さい私は細身ながらも筋肉質な彼にすがるしかありませんでした。
息切れする私に「大丈夫?」と声をかける彼。
やめてくれる気配はありませんでした。
膝から崩れ落ちそうになる私を彼は軽々と抱えてベットに運び、またキスをします。
「いい?」
酸欠で涙目の私はうなずくしかありません。
キスをしながら、1枚1枚服を脱がされ、彼も荒っぽく自分の服を脱ぎます。
「あの、シャワー…」
「そんなのいいから」
「せめて、電気消して…?」
「あ、そっか、恥ずかしいよね」
電気を消し、また長い長いキスが始まります。
体のラインをなぞられ、初めての感覚に背中がゾクリとします。
彼の手が胸に触れ、脚を撫で、彼のキスが胸、腰へと下がっていきます。
「まって、そこは…だめ」
「なんで?」
「だって、汚いよ。シャワーだって浴びてないし…」
「大丈夫、汚くなんてない」
暗闇の中響く水音。
こんな事をされたのは初めてでした。
「初めて?」
「じゃないけど、ほとんどしたことないから…」
「そっか」
少し残念そうにそう言った彼は、続けて数回私を抱きました。
その後彼とは半年近く付き合った後、彼が転勤で遠くに引っ越してしまい、そのまま自然消滅。
今は連絡も取れません。
