29歳の処女の女性が出会い系で初体験をした話。
気づけばもうすぐ29歳。
30歳までに残り1年しかない。
自然と誰かと付き合って、結婚するだろうという自分の予想は外れて、このままではいけないと思い出会い系サイトに登録。
他のサイトも正直色々登録した。
まず出会い系初心者だった私は、ネットでどんなサイトがいいのか?
サクラの比率はどうなのか?と
変な事件に巻き込まれるのが怖かったからだ。
最初は出会い系なんて……と思っている自分がいた。
だが、職場の同僚に聞いてみると、彼氏と出逢ったのはSNSや出会い系という意見のほうが多かった。
この時、自分野中での出会い系の価値観が変わった。
不思議なもので、出会い系サイトによって連絡をくれる年代層が全然違った。
父親と同い年の人もいれば、私と同世代、年下の人と連絡した。お互い顔写真を交換し、連絡を取り合っていると一人だけ会いたいと思える人がいた。
翔さん。私より1個下の会社員でIT関係という。どこまでが本当はわからなかったけど、連絡のやり取りがとても心地よかった。
待ち合わせ場所は北新地。初めて会う翔さんは、清潔感よりちょっとチャラい雰囲気はあった。
でも、今までの翔さんを信じた。
そのまま居酒屋で食事をした。緊張していた私は仕事の話ばかりしてしまった……。
帰り際、「一緒にいたい。あかんかな?」と言われ、怖いという気持ちより、頷いた後どうなるかが知りたい気持ちの方が強かった。
ラブホテルに初めて入った。
翔さんは、慣れた様子で手続きをしていった。
私は、慣れない様子に「初めて?」と少し苦笑された。
「そうなんです」
「今まで……そっか、いないって言っていたもんね」
と私が処女であることを馬鹿にはしなかった。
部屋に入ったら、急に抱きしめられた。
急なことに硬直してしまった私に「ごめん。でも可愛いなって思って……」そう言われると、そのまま唇が重なった。
自然と受け入れている自分がいた。
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