出会い系を使って会った女性はまさかの相手だった。
私が今年の春から暮らすことになったのは漁業が盛んな町。
町には鮮魚が食べられる店が多く、酒飲みの私には打って付けの町です。
漁業が盛んな町でも、電車に乗れば1時間で都会に出ることが出来、住民からは田舎臭さは感じられません。
不満があるとすれば終電の時間が早いこと。
また、本数も少ないため、若者がこの町を訪れるようなことはなく、男衆が漁に出ている間の町はオバサンばかり。
転勤でこの町に住むことになった私は、当初は自転車で観光を楽しんでいたのですが、1ヶ月もすると観光をする所がなくなり、次の休日は何をしようか?
私は平日休みのため、暇をつぶすのが大変。
近くに娯楽施設がないと家に居る時はずっとスマホ。
こんな町でも出会えるのか試したく、久しぶりに出会い系サイトを利用しました。
都会に住んでいる時にも出会い系サイトは利用していたのですが、自分の住まいを相手に知られたくはないため、プロフィールの住まいはデタラメ。
待ち合わせ場所は住まいから離れた場所にしていました。
この町でもデタラメを言って付き合おうと思ったのですが、住んでいるのは仮の住まい。
住まいがバレても引っ越せば良いだけ、人口が少ない町のため、どうせ出会えないだろうと軽く考え、事実のみをプロフィール等に書きました。
暫くすると30代前半の女性から「暇にしています」とメッセージが届き、どうせ歳は誤魔化しているのだろう、40代の私なら歳を10歳くらい誤魔化されても平気。
メッセージをくれた女性と会うことに。
待ち合わせたのは〇〇駅。
女性と会ったら電車に乗って都市部へ行くつもりでしたが、私が駅で待っていると錆びついたボロい車にクラクションを鳴らされ、運転手を見ると離れていても歳を取っていることが分かる女性。
私は待ち合わせをしている女性と気付き、その車に向かって手を振りました。
次ページへ続きます