晩婚のようやく結婚したわたしにも悩みはある。
ピュアな男が好きな私は、計算高くて冷たい性格が嫌いで苦しんでいる。
いい大人が好き嫌いで物事を決めるのはやめようと思っているが、気持ちが揺らぐことはある。
そして、いつものようにパソコンを弄っているときに、とうとう出会い系に手を出してしまった。
出会った男とは好きな動物も一緒で会話が心地よく癒やされて気がつけば、ホテルに彼と二人で。
そして、体の関係を持ちたいと素直に彼に告げてしたわたしは、彼とのセックスに浄化される喜びを感じていた。
晩婚でようやくゴールインした美希でも悩みがある。
それは、世間ずれしてしまってから結婚したゆえに、夫とは打算で結婚しているという秘密があること。
誰かに言いたくて仕方がなかった。
誰かに打ち明けたい。
もっというと誰かをあっと言わせたくて…。
そう、夫に本音を言いたい時が多くて…。
美希は短気な性格ゆえに夫に対して許せないことはすぐに爆発させてしまう。
本当はあなたのことは愛していないわ…というように。
なぜなら、ピュアな男が好きな美希は、夫の計算高く冷たい性格は受け入れられずに苦しんでいた。
でも、もういい年齢の女、少しは大人になってみて好きか嫌いかだけで決めることはやめてしまおうと、決めたから。
それでも、日々生きていれば揺らいでしまうことも多くて。
美希はしょっちゅうパソコンを弄っていた、そうしてついに行動を起こしてしまうことに。
出会い系サイトという世界へ足を踏み出してしまう。
「美希ちゃん?」
独身女性というシチュエーションにしていた。
年齢から無理があるものの、今時ばれないだろうと。
男ウケは年齢関係なく独身女性の方がいいことを美希も承知していた。
「じゃあ、いこっか?」
美希が選んだ男、決め手というと出身地と好きな動物が一緒であったこと。
会った瞬間に決して悪い男ではないというにおいがした。
気分がいい。
夫以外の男と歩いていることも、法律上、夫を裏切っていることも全てにおいて気分上々。
「はあ?美味しい、最高」
パスタを口に頬張りながらため息をついた。
「美味しそうに食べるね、そんなにパスタが好き?」
「ええ…好きよ」
彼との会話は心地よくて癒された。
夫との噛み合わない会話からの解放…気分良好のまま彼にもたれかかった。
実際相手は誰でも、どうでも良くて…
気がつくとそこは彼と私だけの空間だった。
「あれ?ホテル?」
「千鳥足だったからね。でも何もしてないよ、安心して。酔った女に無理やりするほど悪じゃないよ」
「そう。。でもいいの…体の関係を持ちたいの」
結婚生活で自分に嘘をついてきたから…そんなふうに彼に伝えてみた。
「いいの?それでいいのか?」
それでもいいとコクリと頷いてみせて彼の唇を受け入れる。。
ああ、浄化されてゆく感じが最高。
欲情でもなくムラムラでもなくて、浄化されているという喜び、そんな気分に浸りながら彼を受け入れた。
ごめんねなんて一切思わないどころか、気分は良好だった…気がつくと朝、ずいぶんと寝込んでしまった様子で慌てて家に帰った。
それでも夫は留守の家だけど…ワンナイトラブを楽しんできた。