私に一回り以上離れた20代の男の子が声をかけてくれた。
"「そのソファに座ってて、今新しい空気入れるね」そんなことを言いながら、胸の高鳴りを抑えていた。
目をみて話すことが出来ず、間接照明だけで明かりをとった。
ひんやりとした夏の夜風が、少し湿り気を帯びて、この部屋を駆け巡る。
まさか、40を過ぎた私に一回り以上離れた20代の男の子が声をかけてきたなんて。
たまたま出会ったお店でのお酒の勢いか、それとも興味を持ってくれたのか、聞きたいことは沢山あるが、年上としての余裕を見せなければ。
でも本当は、男の人を家に入れるなんていつぶりだろう。
独身生活の侘しさを少しでも消すかのように、ゆったりとしたBGMを流し、ずっととっておいたワインを出してみた。
ワイングラスの小さな音とともに、改めて乾杯をした。
「なんか大人で緊張しますね」
白い歯を見せ、若く透き通った瞳でこちらに微笑んでくる。
私の心臓の音がBGMよりも大きく聞こえてくる。
「なんか食べる?作ってこよっか?」
こんな返しが精いっぱいだった。
「まなみさんって、うなじきれいですよね」そういうと細く柔らかい指でそっと撫でてきた。
「ありがとう…」
ふり絞るように答えたかと思うと、そっと抱き寄せられた。
私は彼の爽やかで甘い香りに、身を委ねた。
そっと、おでこから髪、そして耳に。
彼の唇が当たり、その柔らかさに溶けていきそうな感覚が全身を駆け巡った。
「かいくん、くすぐったい」
そう言った瞬間、ぐっと唇を重ねてきた。
色んな事はどうでもよい。
この瞬間を大切にしたい。
かいくんの指はもう私の服の中を駆け巡り、ブラジャーの上にたどり着く。
私の体は、指が優しく動いているのを敏感に感じ取っていた。
「あっ…」
漏れた。あまりの感覚に声が漏れてしまった。
それが合図かのように、シャツのボタンを外し、さっとホックも取ってしまった。
肩から滑り落ちるブラ紐を優しく脱がすと、露わになった乳房にまたあの柔らかい唇が。
「んっ…あっ…、はっ」
窓を開けたままだ。でも、我慢できない。
かいくんの舌が私の乳首を温かく包んで、時折弾いてくる刺激に耐えられなくなる。
BGMではかき消せない程の声が勝手にこみあげてくる。
「まなみさん、かわいいですね」
「ぼく、好きです」
そういうと同時に太ももから手を滑らし、スカートの中へ。
かいくんの指が下着の上からそっと触れた瞬間、理性が崩れた。
「はっ…んっ」
早く触ってほしい。
焦らされている中、そう願った。
もう、我慢できない。
自分で下着を脱いでしまった。
「まなみさんの下着、びちゃびちゃにしちゃいました、ごめんなさい」愛しくなった。
そうじゃない。
欲しくてたまらなくなっただけ。
「ううん、気持ちよくなって、つい脱いじゃった」「もっと、お願いしていい?」彼の可愛さに、素直になれた自分がいた。
すると、彼の奇麗な指がぬるっと私の蜜にまみれながら入ってきた。
「ああっっ…」
指先で確かめるように中をノックされる。
体の底から感度が高まるのを感じた。
彼はスカートを思いきりめくった。
暗がりのなかでもはっきり見えているような気がして、恥ずかしくなった。
「きれいです」
「やだ、かいくん、見ないで」
「ここ、おっきくなってますよ」
そういうと、ぬめり気が増し感度が高まり切った先端へ、指を押し当て小刻みに震わす。
「だめっ…」
それ以上は、おかしくなりそうだった。
でも、彼はますます激しくする。
今度はそっと指先で先端を露わに剥くと、舌先で何度も弾いてくる。
「あんんっつ…ダメ…」
「ぼく、お願いされたので」少しお茶目な声でそう言うと、舌先はそのままに、もう一度あの柔らかな指がするりと入ってきた。
かき回し、何度も入れなおし、そして舌先で弾かれる。
何度も何度も繰り返される。
少し執拗かと思うほどに。
「あんっ、あんっ…、すごい…」
そして、そのスピードはどんどんと増してくる。
蜜が溢れているのが自分でもわかった。
ぴちゃぴちゃと聞こえ、おかしくなるほどに、感度が増してきた。
「ダメッ、ダメッ、ああんっつ!」
私は大きな声を出し、びくっと腰を跳ねて、落ちていった。
彼はそんな私の太ももに優しくキスをした。
火照った体にじんわりと汗をかき、夜風が優しく包んだ。"